高度、経度、その他の位置データが正確なので、GPS 受信機に保管されている地図ファイルにこうした情報を乗せていくことができ、現在自分がいる位置やどこにいたかが地図上で分かります。受信機は絶えず衛星の位置に対する自分の位置を再計算しているので、リアルタイムで自分の位置を追跡できます。典型的な GPS デバイスには、12 チャンネルの受信機と、衛星信号を受信するためのアンテナ、データを処理するための CPU があります。受信機の品質や地理的な位置により、GPS デバイスが 3D フィックスを獲得するのにかかる時間が決まります。例えば、深い森林の中や、高層ビルの建ち並ぶ都市部にいると、受信機が信号をキャッチしにくくなります。
GPS は、起動されるとまず、特定の衛星情報を集めて自分の位置を判断します。コールドスタートと呼ばれるもので、受信機のデータは基本的に空白であり、いま何時か、衛星は軌道パターンのどこにあるのか、衛星に対してどこにいるのかを把握する必要があります。ほとんどのシステムでは、コールドスタート時に 3D フィックスを入手するまで 1 分か 2 分かかります。数分かかるものもあります。その後は、ロックインするのに 3-4 秒しかかかりません。GPS デバイスには座標がすでに存在し、衛星の概略位置を把握できているからです。上質な受信機は、例えばトンネルに入るなどして完全に信号が失われても瞬時に回復しますが、脆弱なものの場合は 3D フィックスを再取得するのにより時間がかかります。中には、受信機が必要な信号を受信できるように車を停めなければならない場合もあります。